日本初の木造6階建ての実験棟と、新しい木質空間をめざすCLT実験棟が、2016年4月7日、茨城県つくば市の建築研究所で公開。これまでの木材の使い方として主流だった柱や梁などとは違い、大きな“面”として活用できるCLT。比較的やわらかい材質の国産のスギでも十分な強度を発揮できるため、国産材の有効な活用法として期待されています。
2015年5月8日。横浜市都筑区にて、自由民主党の政策グループ、「志帥会」の研修会が行われ、港北ニュータウン・センター南駅前にある、日本初の木造4階建てのショッピングセンター「サウスウッド」を視察。 志帥会メンバーなど国会議員17名と、マスコミ関係者14名が参加しました。 日本の最新建築技術とワンセットにすることで、今後国産木材の海外輸出が期待されます。
大津波から市民を守ることを目的に、新宮市は熊野川河口付近で計画されている防潮堤のモデル事業として、「3000本記念植樹」を行いました。その土地に適した木々を育て、自然の力により強い土地を作る、「いのちを守る森の防潮堤」を目指します。市民ら400人により、タブノキやシイノキなど37種の木々が植樹されました。
オフィス家具の大手メーカー・岡村製作所は、自社が培ってきた家具製造のノウハウと国産材を融合させた多くの製品を生み出しています。 鹿児島県との共同開発で誕生したシリーズ「HAGI」は、県内産のスギを使った木材利用ポイント対象商品です。 机やイスだけでなく、棚やカウンターなどのラインナップをそろえ、オフィス空間はもちろん、公共施設のパブリックスペースなどで、ダイナミックに木の空間を実現できます。
高知県馬路村にある株式会社エコアス馬路村は、木の伐採から、加工、販売までを手がける、いわば「森の総合商社」です。 馬路村は、森林面積が村の96パーセントを占める全国屈指の森の村。銘木「やなせ杉」の産地として知られています。 エコアス馬路村は、平成12年に第3セクターとして設立。「永遠の森づくり」を目指して林業再生に取り組んでいます。
JR九州では、地域材を列車や駅舎に取り入れています。 宮崎県を走る特急海幸山幸は、地元名産の飫肥杉を、車体の外にも中にもふんだんに使用。このデザインを手がけた、デザイナーの水戸岡鋭治さんは、地域材を取り入れいることは地元の活性化にもつながると話します。 日向市駅は、地元産のスギを取り入れた木の駅。市民との協働で作られたこの駅にも、地域文化への想いが込められています。
木に親しみその良さを学ぶ「木育」。木材を使用したベビールームや子育てスペースなどの施設が多く見られるようになりました。国産材を使用したこれらの施設や商品を提供し、木材利用ポイント事業の商品PRや、積極的な地域材活用の推進に力を入れている、酒井産業株式会社の取り組みをご紹介します。
東京・表参道のワイス・ワイスは、国産の木材を使った家具を数多く手がけるインテリアショップです。国際的な違法伐採問題を食い止めようと、国産の地域材を積極的に活用するようになりました。 宮城県産のスギを使った「KURIKOMA」シリーズは、宮城・栗駒高原から伐採した木材を、地元製材所で加工・組み立てを行う一貫した現地生産体制を取っています。その背景には、震災後に聞いた地元の人の声がありました。
良質な住宅をリーズナブルな価格で提供するタマホーム株式会社は、 地域材の利用促進と長期優良住宅に対応した建築体制を構築しています。 木材利用ポイントを全棟対応。土台、柱、間柱、床合板にポイント対象の地域材を積極的に活用しています。
全国に50店舗以上を構えるスープ専門店「Soup Stock Tokyo」。 運営会社のスマイルズは、国産材を内装に取り入れたユニークな店舗づくりを各地で展開しています。たとえば、都内のアトレ四谷店では人口1800人の宮崎県諸塚村のどんぐりの木を壁面に利用しています。余った木材を利用する店づくりは林業再生に一役買っています。
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